第1回 カエデについて
メープルシロップはカエデの樹液から作られるということは、みなさんもご存知ではないでしょうか。
英語のmapleとはカエデのこと、その名のとおり、カエデのシロップがメープルシロップなのです。
では、カエデはメープルシロップ以外にどのように私たちの周りで使われている のでしょうか。
何か他に使い道はあるのでしょうか。意外な姿が見えてきました。
日本でよく見ることができるのは、イタヤカエデの仲間たちです。日本のカエデのうちもっとも大きな木になり、日本全土に広く分布するので、ブナやサクラ、カバなどとならんで主要木材樹種にもあげられるほど。木材としての需要も高いのです。
ボーリング場のレーンでもよくカエデの木材が使われています。
ボーリング場が頻繁にできる前から床材として定評のあったカエデ、 重いボーリングのボールが当たったときの衝撃にも耐えうる強さが人気なのです。
またボーリングのピンもカエデでできています、 あのカーンという気持ちのいい音はカエデでないと出せないらしく、ボーリング とカエデは切っても切れない関係のようです。
音といえばもう一つカエデの使い道をご紹介。ヨーロッパではバイオリンなどの 弦楽器の裏板などにカエデが使われています。バイオリン杢と称する波状の木目のあるものが喜ばれているようです。
樹液が美味しいだけでなく、木材も優秀なカエデは私たちにかなり身近な木のよ うですね。 北海道で見られるカエデにはどのような種類があるのでしょう。
自生してるのは、エゾイタヤ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、ミネカエデ、オガラバナなどです。
それらは葉の形が少しずつ違っています。
カナダの国旗のようにきれいに5つに深く切れ込む葉はミネカエデ。
ハウチワカエデは11にも切れ込むものもあり、アカイタヤは5つに切れ込みますが浅い・・等、
このようにカエデの葉のイメージからはちょっと違った形のものもあるのですよ。
ちなみにカナダの国旗のデザインになっているのはカナダやアメリカでよく見かけられる「サトウカエデ(sugar maple)」という種類のものです。