第9回 メープルシロップとわたしたちの生活
前回、メープルシロップの栄養についてお話ししましたが、今回は私たちの生活に関わる効用としてをもう少し掘り下げてみようと思います。
メープルシロップは、今や近くのスーパーやコンビニエンスストアでも手に入るほど、身近な甘味料になっています。町のパン屋さんでも、メープルシロップ入 りパンやメープルシロップをかけたフレンチトーストなど、手に入りやすい値段で売ってるところも多く見かけます。
スーパーで明日の朝食として食パンをパンコーナーで買う、その横のジャムやスプレッドを置いてあるコーナーにメープルシロップは並んでいます。パンにつけるのは何にしよう。いちごジャムにしようか、オレンジママレードにしようか、ピーナッツバターにしようか。そのコーナーに置いてあるということはつまり、 その選択肢の中にメープルシロップも入っているのです。
パンを買い、その自然な流れでメープルシロップを手に入れることができる。私たちのとても身近なところまでメープルシロップはすでに来ていると言えるのではないでしょうか。
ジャムを使う代わりに、メープルシロップを使ってみるとしましょう。翌朝の食卓にはトーストされた食パンとともにメープルシロップが並びます。メープルシロップを家族の各々が思い思いの量を食パンにかけ、バターと一緒かもしくはそのままの状態で口に運びます。すると口の中にはメープルシロップならではの香ばしさが広がるでしょう。食パンやバターとの相性は抜群、ジャムではなくメープルシロップの選択もいいものだと皆思うのではないでしょうか。サラっとしてるので指についてしまうのもご愛嬌、もしかしたらハムの乗っている皿に落ちてしまうかもしれません。がっかりしながらも、そのハムを食べてみると意外な美味しさに気付くでしょう。ハムのような塩分の効いたものにもメープルシロップは合います。
食卓にメープルシロップが登場することで、このようにいろんな広がりが生まれます。プレーンヨーグルトに使う蜂蜜がたまたま切れてしまったというとき、ちょっと見回したらそこにメープルシロップがあった。しようがないので、これをヨーグルトに使って見ようと思います。そして使ってみたらその美味しさに気付くのです。グレープフルーツの甘みが足りなかった、そこにメープルシロップがあった、かける、美味しい。そうやって様々な素材とメープルシロップのカップリングが生まれてきます。
しかもメープルシロップは前回でお話ししたとおり、他の甘味料に比べて栄養的に優れているのです。気軽に手にとり、美味しいからと食べているものから自然にミネラルが取れるということ。メープルシロップが私たちの生活にとって身近な存在であることに意味がある気がしてきませんか？
